相続アドバイザーになったきっかけについて書いてみます。
一つは相続争い。
もう一つは、義父が本当に幸せな最後だったのだろうか?との思いからです。
今回は、相続争いについて。
一人っ子であれば、相続権を持つのは、その子供一人だけのはずです。
しかし、実際には親戚間で言い争いになりました。何故でしょうか。
親の相続の、前の相続手続きが完了していなかったのです。
結婚をせずに亡くなった妹がいました。
その妹に、兄は土地を分け与え、そこに妹の家を建てて住めるように計画をしていました。
その計画の途中で、妹さんは亡くなったのです。
法律通り分配すれば、亡くなった妹名義の土地は、兄弟で分けることになります。
しかし、兄は元々自分の土地だったので、自分のものだと主張して他の意見を聞き入れませんでした。
そしてその土地は、相続税がかかるわけではなく、そのまま放置されていったのです。
その兄が亡くなったのが原因で、葬式が終わった後に、親戚(親の兄弟姉妹)と、親の悪口を言われて腹を立てた息子が言い争うことになったのです。
これに似たような事例は、案外あるようです。
相続税がかからないからと、土地の名義を変えずに放置してしまうのです。
次々と相続が起こるうちに相続人が増えてしまい、30人以上にもなったという話も聞いています。
財産があればいいのですが、少ない財産だからこそ放置されていたので、正常な状態に戻すには、気の遠くなるような手続きが必要になります。
戸籍謄本を30人の相続人に取ってもらうだけでも相当な金額と手間がかかります。
相続人に放棄をしてもらう手続きも取らなければなりません。
会ったことのない相続人に頼むのは、おいそれというわけにもいきません。
事情の説明から、本当に財産がないのか疑う人への対応やらで、時間と手間が莫大にかかるのです。
もしそのような名義変更をしていない土地があったとしたら、早めに手続きを取るようにしましょう。
後々、子供達が大変な苦労をすることになるのですから、顔を合わせたことのある親戚がいるうちに、話をまとめられるようにしておきたいものです。
言い争いはどうなったか、気になりますか?
数か月で、あっさりと元に戻っていました。
嫁としては、本当に心配したのです。一緒に育った従兄とも喧嘩になっていましたから。
でも、なあ~んだ。ホッ。
で一件落着はしたのですが。。。
そこが引き金になって、身体に支障がでました。
こちらの方が、精神的ダメージは大きかった。
人生、いろんなことがあります。
相続争いなんて、しないに越したことはありません。
お金が絡むと、多くの場合、兄弟の縁は切れてしまいます。
せっかく兄弟として生まれたにも関わらず、縁が切れるって、親にとっても悲しいことですよね。
相続争いを無くすことは、親にしかできません。亡くなった後ではできないこと。
生前に、しっかりと対策をとることが大切で、エンディングノートを活用していただくことをお勧めしていることも、ここにあります。遺言書できちっと残すにもコツがあります。その一歩手前がエンディングノートなので、遺言書の下書きみたいな気軽な気持ちで、書いてみてください。
自分の人生を振り返る、いいきっかけになります。
そして、これからの人生を考えるために必要なことでもあります。